本企画は、「ソーシャルゲーム虎の巻」ということで
これからソーシャルゲームを作成したいとお考えの企業、あるいは個人の皆様に向けて、
ゲーム開発のノウハウや、運営の方法論、裏話、いろいろお役に立つ情報を、
ご提供していこうと考えています。
第3弾の「ブラウザゲームの運営方法:メタルサーガ・ニューフロンティア」に続きまして、
第4弾は、 「サウンドクリエイターになるには?」
というテーマで、全3回に分けてお話ししていきます。(今回は3回目:最終回です。)
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第3回目(最終回)の今回は、
「効果音ってどう作るの?」、「サウンドクリエイターを目指す人に」
についてお話します。効果音ってどう作るの?
☆尊敬する効果音デザイナー!
「チャールズ・メイン」氏というアメリカのサウンドデザイナーを尊敬しています。
僕がその人を尊敬するきっかけとなった映画に「U-571」という潜水艦の映画があります。
密室である潜水艦が「きしむ音」や、ビーコンでの探索音などの効果音で
クルーたちの気持ちを表現しているように僕は感じました。
とても音が良くできているので、ぜひ聴いてもらいたいです。
同じ潜水艦系なら「DASBOAT」もオススメです!・チャールズ・メイン
ハリウッド映画の第一線で活躍するサウンドデザイナーで
「スターシップ・トゥルーパーズ」や「U-571」などを手掛ける。
2000年に公開されたアメリカ制作の潜水艦を舞台とした戦争映画。
☆サクセスの自信作!
テーブルゲームの効果音がけっこうイケてると思うのですが、いろいろあります。
「麻雀牌がぶつかる音」
⇒ これは、実際に麻雀卓を囲み、実際の麻雀牌をぶつけ、長時間録音しました。
(決して半荘を繰り返したわけではありません・・・・。)
「名人が打つ将棋の駒の音」
⇒ ある名人に名人所有の超高級の盤で駒を打ってもらいました。
メチャクチャいい音してました!!!
(皆さん、いい音をさせるための練習をするそうです。)
「車のエンジン音」
⇒ サーキットに行って実際のエンジン音を収録しました。
(なんとサクセスには自動車部があります。みんなガチの車でサーキットをガチで走ります。)
「格闘(パンチ)の音」
⇒ 実際に殴ってもそれっぽく聞こえませんので
(というか殴った音を生で聞いたことがありません)
試行錯誤に時間を費やしました。
会社が入っているビルの階段の踊り場の壁に、少年漫画誌を叩きつけ、収録しました。
(他の社員が「あいつあばれてる!」ってちょっとした問題になりました・・・・・すみません)
「戦車の移動音」
⇒ 自衛隊の駐屯地まで行って収録しに行きたい!と思いましたが、そこは中小企業の悲しき性。
そんな予算は下りなかったので、どうするか悩んだ挙句、模造する事にしました。
むかし、バスのシミュレータを作ったときに実際にバスのエンジン音を収録したの
を思い出したのです。
これを基本形にキャタピラの音や色々な駆動系の音を組み合わせて、戦車の音を作りました。
最終的には6種類くらい作ったのですが、それが1つの音から出来てるとは
解らないと思います。
☆効果音作成のコツ!
ゲームでは、世の中に存在しない音が要求されますので
過去の自分自身の引き出しの多さが重要となります。
眼に見えないものは、人によってイメージや、とらえ方が様々です。
眼に見えないものを、他人に「こうでしょう!」と納得させるには、
世の中のいろんな音を常に聴いて、自分なりの音の引き出しを作っておく
ことがとても大事です。
効果音については、セオリーとか、教科書的なものはあまり存在しないので
自分の「経験」+「想像力」を磨くことが大切です。
☆苦労した効果音!
今までもっとも苦労した効果音が、「人が倒れる音」です。
なんか普通っぽいのですが、何気ない音が難しいのです。
昔、警備員のバイトをしているとき、実際に人が倒れる状況に遭遇したことがあるのですが
それは、人が後頭部から倒れて、頭蓋骨が、廊下に当たる「コーン」という感じの
音でした。(幸い、その人の命に別条はなかったです。ご安心ください。)
ゲームで求めている音とは、ほど遠いものでした。
☆今までで一押しの効果音!
サクセスのゲームで2007年に発売されたXbox360用シミュレーションRPG
「オペレーション・ダークネス」というゲームがあります。
戦場の残響音(たとえば、爆発の音が周囲に拡散する様子)、空気感を表す音が
自分の中ではかなり効果音が良くできたと思っています。
ドルビーサラウンドにも対応していますので、戦場に包まれる感じが出ています。
ぜひ聞いてみてください。サウンドクリエイターを目指す人に
☆引き出しを多く作る!
「楽曲制作」と「効果音制作」についてお話してきましたが
ゲーム会社でサウンド関連の職種を希望される皆様へのアドバイスとしては
可能な限り、いろんなジャンルの「曲」を聴く。
可能な限り、いろんなジャンルの「ゲーム」をやってみる。
さらに、
可能な限り、いろんなジャンルの「映画」を観る。
可能な限り、いろんなジャンルの「ラジオドラマ」を聴いてみる。
(ラジオドラマは画面がないので、音の重要性が高くとても勉強になります!!)
ことが大事です。
☆面接時のアドバイス!
面接では、ご自身を売り込むことが大事ですが、
デモテープ(最近では、デモデータ?)に関しては
特に規定が無い場合は、自分が一番自信のある曲を1曲目に持ってきましょう。
あと、5曲以上は入れないようにしましょう。(理想3曲)
理由としては、
1:自分の得意領域が明確に伝わる。
2:面接官も仕事で忙しいので、全ての曲数を聴く時間が無い。
以上で、「サウンドクリエイターになるには?」のテーマに関しては終了です。
皆様のなんらかのお仕事のご参考になれば幸いです。
なお、ご意見、ご質問などは、こちら(フォーム)から、お願いいたします。
※ご意見、ご質問の本文内に、「サウンドクリエイターになるには?(その3)」について
と、記入いただくとうれしいです。
ソーシャルゲーム虎の巻Facebookページはこちらです。
次回テーマは、「ゲームプログラマーになるには?」を予定しています。お楽しみに。
ではまた。